永井荷風ひとり暮し

読了。永井荷風という生き方」からの繋がりでで知った本。
確かに結構重複するネタはあるが、此方の方が、図版に手書地図が多い所が良いな。
内容の方はと言えば、永井荷風の戦後生活が非常に楽しかったりする。個人的に一番気に入ったエピソードは、カストリ雑誌に「永井荷風」の作品って話が如何にも荷風らしくて好きだったりするなぁ(笑)
浅草の話も中々宜しいが、如何せんこちとら賑やかな歓楽街浅草は知っている世代では無いので、イマイチピンと来ない。まあ、荷風が戦後の浅草で楽しそうに寸劇のステージに立っている姿を想像すると、此方迄なんだか嬉しくなるのだが…独り者の師として荷風を仰ぐにしても、文才は置いといても「色事」が落第点のあたしには、文章読んで追体験するしか出来る事が無いのが哀しいよな。(笑)
まあ全体に、荷風を読む副読本として秀作であったな。